top of page

B02. マインドフルネス

更新日:1月20日

 競技中にパフォーマンス以外のことを考え始めてしまう、ちょっとした変化に気持ちが揺れてしまって集中できないということなどがありますか?私たちは自然に考えが浮かび(自動思考)、その考えにつられて、考えがどんどん進んでいき(自動操縦)、感情もそれに伴って変化していくということがあります。

 例えば、これから起きそうな心配なことが浮かんだら不安になり、それを解決するための考えが勝手に進んでいきて、あれをしないといけない、これをしないといけない(しないとモード)と焦り始めます。または自動思考に左右されて一瞬で判断してしまって、良い結果に繋がる場合も悪い結果に繋がる場合もあると思います。競技の最中だとそのような考えや感情によってパフォーマンスが不安定になることもあります。そのようなときに備えて、マインドフルネスを行っておくことは重要です。

 マインドフルネスは、自然に浮かんでくる考えや感情、感覚を、追求しようとか反論しよう、変えようとはせずに、ただ冷静に認識だけして、自分の身に今起きていることに意識を集中させて、現実を受け入れるというものです。

 例えば、座って自分が空気を吸ったり吐いたりと今自分が行っている呼吸に集中していると、自然にいろいろなことが浮かんできて、考えが進み、気持ちも動揺したりします。そのとき、「ああ心配している」「落ち込んでいるんだ」「焦ってる」と自分の考えや感情を『客観的に評価だけ』して、「あ、そうそう、空気が入っていき、出ていく」と今自分が行っている呼吸であるに集中し直します。『今』この瞬間に注意を戻すのです

 長距離・マラソン選手の大迫傑氏は「ひとつの無駄な動きが最後に影響を与える」と言っています。誰かがスパートしたことに「動揺」して、付いていくために軽くスパートをかけるというのは小さな動きの無駄となって、その無駄な動きが蓄積してどんどん差がついてきて、最後に大きな差になるとのことです。

 その対策として、「客観的に自分を見る」ことにしているそうです(SportsPicks 2020/5/29【大迫傑】自分の「リアル」と向き合い、理解する)。

 自然に浮かんでくる考えや変化する感情は認識しますが、追求しようとか反論しよう、変えようとはせずに、そのままにしておき、現在行っているタスクに集中するというものです。マラソンであれば走っているときに浮かぶ様々な思考や感情をそのままにしておき、例えばリズムを保って走り続けることに集中するなどでしょうか。

bottom of page